あいの動物病院治療成績1
皮膚の病気

犬のいろいろな皮膚疾患
猫のいろいろな皮膚病
免疫介在性の皮膚疾患が疑われた症例の治療例

血液の病気

免疫介在性溶血性貧血の治療例
血液凝固異常症(vWF欠損病?)の1例

心臓・血管系の病気

犬の心臓弁膜症(主に僧帽弁閉鎖不全)の病態生理と治療
犬の動脈管開存症の2症例(外科治療)
急性フィラリア症(後大静脈塞栓症)の治療例
ネコの血栓症を伴う心筋症の治療例
ネコの感染性心嚢膜炎の治療例

呼吸器系の病気

いろいろな呼吸器系の病気の治療
犬のアレルギー性鼻炎+蓄膿症の治療例
喉頭麻痺により巨大食道+胃拡張症候群を起した症例の治療例

消化器系の病気

胃拡張・捻転を起こした犬の治療例
イヌの便秘症(会陰ヘルニア)と猫の便秘症(巨大結腸症)の外科的治療例
犬・猫の胃・腸内異物(腸閉塞)の治療
唾液腺嚢腫の内科的治療
いろいろな肝臓病
イヌの先天性口蓋裂の治療例

このページでは、唾液腺嚢腫という病気の内科的治療について記述してあります。
実際の症例
この子は、10歳の男の子です。2〜3年前から顎の下に膨らみがあるとの事で来院されました。このような顎下にたぷたぷした腫脹が唾液腺嚢腫の特徴です。原因は唾液腺の一部がふさがって起きている可能性があるのですが、ほとんどの場合は原因不明です。
麻酔時+液を抜いている状態
再手術で根元まで摘出することをお勧めしたのですが、麻酔を長時間かけることに、飼い主さんが同意いただけなかったため、内科的治療を選択しました。このような場合はまず液体を抜いて、それからいくつかの薬剤で固める治療を選択しました。麻酔下での腫脹は明らかで、抜けてきた液は血液交じりの唾液でした。
麻酔下での処置時
今回は、唾液をすべて吸引し、洗浄を行いました。初回はテトラサイクリンという抗生物質を洗浄後、唾液腺嚢腫内に注入し、様子を見たのですが、再発したため、2回目はテトラサイクリン+自己血液による治療を行いました。残念ながら、それでも再発したため、3回目はテトラサイクリン+自己血液+ステロイドを注入しました。
3回の処置後の状態
多少時間はかかってしまいましたが、ようやく腫脹は収まってきて、今ではほとんどなくなりました。また、多少は残っていますが、これは液体貯留ではなく、唾液腺が溜まっていた袋が慢性経過で厚くなってしまい、それが少し残っている状態です。本来でしたら、手術がベストといわざるを得ませんが、状況によってはこのような選択肢もありますので、もし、このような病気でお困りの方がいらっしゃいましたら、一度ご連絡くださいね。
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