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このページは、ワンちゃんとネコちゃんのリンパ腫(血液の癌)について記述しています。
リンパ節がある場所の図
リンパ腫とはリンパ節にあるリンパ球というものが癌になってしまって正常な機能を果たさなくなってしまっている状態のことをいいます。通常はリンパ節が腫れてくるのですが、ほとんどが外見的な特徴は認められないことが多いです。
リンパ腫を持つ子のレントゲン写真(撮影部位は上記の図を見てくださいね)
上記はリンパ腫を発症した状態ですが、このように正常では何もないところに腫れが認められ、元気食欲がなくなったり、呼吸が速くなったり、ウンチが出にくくなったりといった症状が現れてきます。
実際のリンパ腫1
通常はリンパ腫は外見上ほとんど分からないのですが、一部のケースでは病気を発症した状態が分かることもあります。上記はそのケースですが、目に出たり、口唇部に出たりと、その外見は多岐にわたります。
実際のリンパ腫2
上記は同一ネコちゃんの試験的開腹時の所見です。腸管を含めた体中に、リンパ腫が浸潤してしまっていました。治療はビンクリスチン、ビンブラスチン、サイクロフォスファマイド、ロムスチン、ダカルバシンを使用しました。一時は様子がよくなったのですが、残念ながら約1ヶ月半後に亡くなってしまいました。
イヌのリンパ腫治療成績
上記はイヌのリンパ腫治療成績です。抗がん剤が一般的な治療となっています。残念ですが、現時点では完全にリンパ腫を治すことはできず、上記のとおり無治療では平均生存期間100日、ステロイド単独療法では200日、サイクリックコンビネーション(いろいろな抗がん剤を効果的に使う方法)では300日となっています。1年間生きてくれる子は全体の20%、2年間では10%ともいわれています。(ネコではもっと低く、おそらくイヌのデータの半分以下と推測されます)
リンパ腫の治療前と後の胸部レントゲン写真
上記は実際に来院された患者さんに対して、抗がん剤を行った治療経過です。初診時は非常に苦しがっているとのことで来院されましたが、治療初期は非常に反応がいいため、2週間で胸の状態は改善されました。リンパ腫はまだまだ完全に治すことが難しい病気ではありますが、中には治ってくれた子もいます。もし、皮膚の下にへんなぼこぼこしたものがあったり、呼吸が速くなる症状が出てくるようでしたら、すぐに病院に連れてきてくださいね。
実際の患者さんからの声
実際のリンパ腫を持つ猫の患者さんからの声です。抗がん剤は副作用を気にする方が非常に多いですが、当病院ではほとんど出ていません。患者さんたちも安心されているようですね。
実際の患者さんからの声2
先日皮膚型リンパ腫でなくなったシェルティーの患者さんからの声です。一時ではありますが、ほぼ全快してくれて非常に満足されていました。
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