猫小腸腺癌の症例
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1ヶ月前から間欠的に吐くとのことで来院された10才のシャム系の雑種です。バリウムを飲ませると、部分的に通過が悪い所見が出てます。腫瘍を疑い、開腹すると、一部で腸閉塞があり、その先には腫瘍が浸潤し、腸の動きを非常に悪くしていました。また、転移所見もありました。切除後は経過良好となりましたが、このようなケースでは、術後抗がん剤が必要と思われます。
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前立腺癌の症例
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初診時便が出にくいということで来院された12歳のマルチーズです。直腸検査で会陰ヘルニアと硬い前立腺が確認されました。上記左写真は造影剤検査していますが、一部もれている所見があります。これは明らかに前立腺に異常がある所見です。細胞検査で、前立腺癌と診断しました。 症状が出てからの前立腺癌の外科的治療は、転移がおきやすく、摘出による完治は望めないことが推測されたため、抗がん剤治療を選択しました。約2ヶ月後肢を痛がり、レントゲンにて、背骨に転移が認められました。骨転移に効果があるビスフォスフォネート(Bisphosphonate:BP)を使用しましたが、改善はなく、残念ながら亡くなりました。正直手も足も出なかった症例ですが、抗がん剤の種類やBPの使用量と期間を考慮すれば、もう少し状況はよくなったかもしれません。もし、このような症状が出ましたら、この病気の可能性がありますので、早めに病院につれてきてくださいね
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膀胱腫瘍の症例
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この子は7歳のシーズーです。約1年間血尿を繰り返すとのことで来院されました。レントゲンで膀胱結石が認められたため、手術となったのですが、手術中に腫瘍が確認できたため、そのまま摘出術を行いました。 この腫瘍は移行上皮癌と診断されました。膀胱腫瘍の中では一番多いものです。組織検査では全部摘出できているとのことでした。今は2年以上生存していますが、まったく問題は認められていません。 もし、シーズーで血尿を繰り返すというような子はこの病気の可能性がありますので、早めに診せてくださいね。
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膵臓腫瘍(インスリノーマ)の症例
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最近ふらつくようになったとのことで来院された12才のパピヨンです。血液検査で低血糖があり、エコー検査で膵臓に塊が認められたことから手術を選択しました。腫瘍は肉眼的には、すべて切除したのですが、病理検査では膵臓全体に浸潤しているようで、完全切除は不可能な状態でした。残念ながら摘出後3日でなくなってしまった症例ではあります。もし、ふらつくような症状が出ましたら、この病気の可能性がありますので、できるだけ早めにご来院くださいね。
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脾臓腫瘤(良性腫瘍:過形成)の症例
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最近、元気食欲ないとのことで来院されたゴールデンレトリバーです。触診で、お腹に塊が触れました。なお、レントゲンでは、塊が一目瞭然ですね。 脾臓腫瘤はお腹の膜にくっつきやすいため、非常に出血しやすいのですが、慎重に癒着を取って、摘出しました。なお、摘出後元気食欲が出て、現在3年ほど経っていますが、特に問題なく生活しています。
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肝臓癌の症例
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最近元気食欲がなくなってきたとの事で来院された患者さんです。お腹の真ん中に大きな塊があります。開腹直後の写真では、このようなものがお腹の中にありました。摘出は問題なく終了し、この子は手術後2年以上問題なく生活していました。
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