犬の胸腺腫1
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この子は、10歳のシェルティーの症例です。突然眼が回っているとのことで当病院に来院されました。各種検査より胸腺腫と判断し手術しました。残念ながら大血管との癒着が非常に強く、80%切除となりました。
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犬の胸腺腫2
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手術後は良好だったのですが、1年2ヵ月後再発しました。その結果、前大静脈症候群という状態となり、顔が腫れてしまいました。再手術は不可能と判断し、局所抗がん療法を行いました。結果は一時非常に良好で顔の腫れはほとんど引きました。しかしながら長期に維持することはできず、残念ながら腫瘍からの出血により亡くなってしまいました。この病気は、健康診断等で初期に発見し、すぐ切除することが最良の方法と思われます。中年齢以降のワンちゃんには、レントゲンを含めた健康診断をお勧めいたします。もしご希望の方がいらっしゃいましたら、いつでもご連絡ください。
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犬の肺腫瘍1
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この子は、12歳のミニダックスです。咳を主訴に来院しました。胸のレントゲンでは、単独孤立の腫瘤が確認されました。これは典型的な肺腫瘍の所見のため、手術となりました。開胸にて確認すると、気管分岐部と大血管に明らかな癒着が有り、摘出不能と判断しました。
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犬の肺腫瘍2
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この状態のまま、局所抗がん療法を行いました。抗癌剤を2剤使用し、腫瘍内に留めるよう処置を施したところ、術後1週間で咳がほとんどなくなったとのことでした。3週間後のレントゲンでは、明らかな縮小が認められ、一時経過は良好に推移してくれました。残念ながらしばらくすると再増大し、腫瘍合併症にて亡くなってしましました。非常に残念でしたが、現在は定期的に抗癌剤注入を行い、再増大を起こしにくくする治療も行ってしておりますので、もしこのような病気でお困りの方がいらっしゃいましたら、一度御相談くださいね。
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