消化管間質腫瘍が疑われた症例
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吐き気を主訴に来院された9歳のゴールデンです。最初は胃拡張を疑って開腹手術をしたのですが、開腹時の精査で、盲腸に腫瘍が見つかり、急遽切除手術となりました。病理検査では、消化管間質腫瘍(GIST)の疑いとされました。この病気は、最近報告が多く認められるようになってきたのですが、なかなか抗癌剤が効かない腫瘍といわれています。そのため、人間では分子標的療法の一つであるメシル酸イマチニブが有効であるとされ、この症例にも使用しています。今のところは様子はよさそうですね。
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脾臓に発生した血管肉腫
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急に元気がなくなったとの事で来院された11歳のゴールデンです。各種検査より脾臓に腫瘤があり、破裂して出血したためと判断されました。状況が落ち着き次第、手術を行ったところ、脾臓中心部に腫瘤があり、そこから出血していました。血管肉腫では、このようなことが非常に多く、残念ながら発見した時点で99%転移しているといわれている悪性腫瘍です。来院してから現在1年経ちますが、肺転移はなく、経過は良好です。
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小腸腺癌
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嘔吐を主訴に来院された8歳のゴールデンです。各種検査より消化管腫瘍を疑い、開腹手術を行ったところ、小腸に腫瘍があり、同時に腸間膜根部リンパ節にも重度に転移していました。小腸腫瘍を切除し、術後の抗癌剤を行ったところ、エコー検査でリンパ節がどんどん小さくなり、半年後には以前よりも体重が増えてしまいました。残念ながら手術1年2ヵ月後に再発し、亡くなってしまいましたが、その間の生活の質は非常に良好でした。ご冥福をお祈りいたします。
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巨大脾臓腫瘤
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お腹が大きくなってきたとの事で来院された13歳のゴールデンです。各種検査でお腹の中の巨大腫瘤が見つかったため手術となりました。おそらく経験した中では一番大きな腹腔内腫瘤で、癒着がかなり認められたのですが、何とか切除できました。体重35kgに対して5kgの腫瘤でした。病理では良性病変の疑いとされています。手術後は順調に回復し、今は問題ありません。
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