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質問内容
Q:チョコレートも食べてはいけないのですか?
A:この質問も多かったので、きちんと説明しますね。結論から言えばほとんど心配ありません。ではなぜかというと、このデータはアメリカから入ってきたのですが、アメリカのデコレーションケーキにつけるどろどろのチョコレートにテオブロミンという成分が大量に含まれていて、これを食べたワンちゃんが中毒を起したと報告されました。これが日本に情報として入ってきたので、チョコレートはワンちゃんにあげてはいけないと獣医さんが言っていたのですが、よく調べると、日本のチョコレートにはあまりこの成分が入っておらず、中毒を起すようなケースなど皆無に等しいぐらいであることがわかってきています。ではどれぐらい食べれば中毒になるのかというとテオブロミンの致死量は体重1kg当たり、犬は120〜500mgといわれています。もっと簡単に言うと板チョコ100g(女性の手のひらほどの大きさ)を10個一度に食べると、体重10kgの愛犬は中毒死する可能性がある計算です。はっきり言ってこんなに食べるワンちゃんはいません。ですので、あまり気にしなくていいというのが私の意見ですし、経験上ワンちゃんのチョコレート中毒は1例もありません。しかしながらある程度食べると、下痢する子はいますので、あげないほうが無難ではあります。またこの点で聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:タマネギは本当に食べてはいけないのですか?
A:この質問も、以前から多かったので、少し詳しくお話します。結論から言えば、少しでしたら、まったく問題なく、むしろ健康になるといわれています。まず、どうしてタマネギを食べてはだめかというと硫化アリルプロピルという成分が、赤血球の機能を壊してしまい、酸欠状態になり、貧血も起すことによって中毒となるといわれています。では、その中毒量は?というと10kgの犬にタマネギ2〜3個といわれています。これを知ればわかるのですが、はっきり言ってこんなにタマネギを食べるワンちゃんはまずいません。ではなぜこのようなことが以前はよくおきたのかというと、すき焼き等の残り汁をご飯にかけてあげていたケースで中毒の発生がよくあったからなのです。しかもこの成分は熱に強いため、残り汁に成分が濃縮されてしまって中毒が起きたといわれています。現在このような形でご飯を上げている方は、あまりいないでしょうから、現在タマネギ中毒の発生はほとんどありません。経験上から言うと、私が10年以上の臨床経験で1〜2頭疑われたことがあった程度です。しかもこの症例も点滴をしてあげたらすぐ治りました。ですので、タマネギに過敏になる必要はないのですが、積極的にあげる必要もありませんので、あまり気にしなくていいですよ。なお、この点で聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:ワンちゃんは夢を見るのですか?
A:ワンちゃんに限らず、ネコちゃんでも夢は見るといわれています。医学的には夢を見る機能は大脳皮質にあるといわれています。おそらく、ご経験があるかとは思いますが、ワンちゃんが寝ている最中に変な声を急に出すことがありますが、人間で言う寝言です。また、寝顔を見ていると薄目の状態で、眼球が動いていることがあります。これは、夢を見ていて、その風景を目で追うためといわれています。同様のことはネコちゃんでも言えますが、ワンちゃんほどリアクションが多くはなさそうです。また、動物には、夢と現実の区別はつかないかもしれないといわれています。具体的には夢でおきた悪いことが現実のこととして認識されている可能性もあるため、ひょっとすると朝何か元気が無かったり、機嫌が悪いようなことがあったら、夢の影響かもしれませんね。それと、よく質問される時に、こんなこと質問していいですか?と聞かれることもあるのですが、気にせずどんどん質問してくださいね。

Q:犬や猫には利き腕はありますか?
A:結論から言えばあります。文献では、ワンちゃんには左利きが多いというものが多いのですが、経験上は半々ではないか?と思っています。見分け方は、肘のたこ(ワンちゃんがうつ伏せで座っているときに、肘が地面についている場所)を見ると、厚みや範囲が大きい場合はそちら側が利き腕です。これは、最初に立ち上がろうとして踏ん張る側に負担がかかるため、肘の胼胝の部分が厚くなったり、広くなったりしています。余談にはなってしまいますが、ワンちゃんでは最近肘関節炎が非常に多くなってきており、おそらく、最初に発症するのが利き腕と思われます。特にラブラドールレトリバーなどの大型犬で多くなってきていますが、他の小型犬や猫ちゃんでも増えてきているように思われます。高齢になれば、ある程度はでてくる病気のため、今のうちから出来るだけ、利き腕とは反対側の腕をよく動かすように心がけてあげるほうがいいかもしれません。人間でも最近の脳の学習から考えても理にかなっています。出来るだけ利き腕を見つけて、反対側からご飯を上げたり、おもちゃで遊ぶときは反対側を意識させるなどのことを行ってみてあげてください。またご不明な点がありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:ワンちゃんの毛が夏によく抜けるのですが、どうしてですか?
A:基本的にワンちゃんは、夏に大量の毛が抜けます。犬の毛周期は、年1〜2回あり、夏では早期成長期〜成長期という周期の状態に入っている子が多いです。簡単に言うと古い毛と新しい毛が変わっている時期ということですね。(ちなみに冬では90%の毛包が休止期に入っているといわれています)また、体表部の毛包は、それぞれの毛周期が異なり、いわゆるモザイクパターンをしているといわれています。これは、一つの場所で全部が同じ毛周期になるのではなく、それぞれの毛が独自の毛周期を持っているということです。ですので、全体的に満遍なく毛周期が回っているということですので、夏の時期には全体的に毛が抜けるという現象が起こってきます。このことからわかるように、夏ではどんどん全体をブラッシングをして、毛を抜いてあげてください。そうしないと、逆に毛玉が出来てしまって、その下に皮膚炎が起きてしまう場合がありますからね。しかしながら、部分的に大量に毛が抜けてきたり、痒みを伴って気が抜けたりすることは、明らかな病気ですので、治療が必要となります。もし、生理的か病的かどっちかよく解らないという状態でしたら、一度様子を見せていただきたいと思いますので、ご来院くださいね。

Q:ワンちゃんの夏場の生活で気をつける点(外にいる子を中心として)はありますか?
A:まず場所の問題としてですが、一つ目は直射日光を避けること、2つ目は風通しがいいところを選んであげることを行っていただければ大丈夫です。もし、風通しが悪いようでしたら、小型の扇風機などで、日中風通しをよくしてあげれば大丈夫です。あとは、常に新鮮なお水を飲めるようにしておくことが重要です。特に夏場においてはワンちゃんにとって体温上昇がネックとなりますが、人間のように汗をかいて調節をするのではなく、パンティング(ワンちゃんが散歩などで、ハーハーする仕草)によって体温調節をしています。ですので、ここでお水がないと、効率的に体温を下げることが出来なくなってしまいますので、重要な要素です。それと、効率的に体温を下げる工夫としては、お水に氷をいくつか入れておいてあげてください。この方が体温を下げやすく、また過剰な飲水をさけることができます。また、お散歩のときも、特に大きなワンちゃんでは、お水が飲めるように、携帯用のお水を準備して連れて行くことをお勧めいたします。定期的な水分補給は熱射病・熱中症を避ける一番のポイントとなりますので、よく心がけてあげてくださいね。また、ご不明な点があったり、聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:散歩中によくミミズを食べてしまうのですが、どうしてでしょうか?
A:これは、いくつかの説があります。1:タンパク質の補給、2:においを好む、3:他の栄養素の補給などといわれています。結論から言えば、ミミズそのものは食べても問題はないのですが、土壌の成分等がミミズに集まることで、それを食べた鳥が死亡するというデータも出ています。ですので、対応策としては、ミミズが出ないようなコースを選んで、お散歩することをお勧めいたします。なお、余談ではありますが、昔から犬はよくミミズを好むといわれていて、古くは、忍者がミミズを利用して犬の注意をそらしたと言われています。それと、最近ではミミズに含まれている成分が血栓症などに非常に有効とされる実験データも出ています。ミミズに関しては毛嫌いされている方もいらっしゃるかとは思いますが、ひょっとすると、犬にとって重要な栄養要素であり、よく犬が草を食べるということもあり、必要な栄養素を自然と食べる能力があるのかもしれません。事実、犬では血栓症の発生は非常に低いといわれています。というわけで、積極的にミミズをあげる必要性はまったくありませんが、多少食べてもまったくの無害ですので、ご安心していただければと思います。また、今回の説明でわからないことがあったり、聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:食糞をしてしまうのですが、なにかいい改善方法はありませんか?
A:この食糞行動は、この意義自体がよくわかっていないため、これをやれば絶対治るという方法は存在しません。しかしながらいくつか対応策を記載しておきますので、ご参考にしてみてくださいね。それと、子犬の場合は大人になるにつれ、自然とおさまる傾向がありますので、しばらく様子を見ることもひとつの手と思ってください。まず1:排便をしたときに、すぐ処分することです。これを繰り返し行うことが出来れば、ほとんどのワンちゃんは、食糞行動をしなくなるはずです。続いて2:排便をした後、すぐ褒めるということです。よくあることとして、排便をすると、すぐに怒ってしまう飼い主さんがいらっしゃるのですが、これを繰り返すと、排便すると怒られるとワンちゃんは思ってしまって、すぐ食べてしまう傾向が出ます。まず、排便をしたら褒めてあげて、すぐに処分することがいい方法です。さらに3:食糞行動に予防策のあるサプリメント等で対応するという方法です。これは、糞自体の味や臭いを悪くして(生パイナップル、パパイア、マンゴーなどにその効果があるといわれています。)食べることを思いとどまらせる方法です。これは個体差がありますので、いくつかの種類を試してみることをお勧めいたします。最後に4:便にからしを塗ったり、市販のスプレーをかけてみることです。一時的ではありますが、効果は出ます。あとは、簡単な方法として、お散歩中に排便の癖をつけることです。おそらく、上記のことをいろいろ組み合わせて対応しているうちに、いつの間にか食糞行動が無くなっている子が、ほとんどと思います。あまり、この行動に関しては神経質に考えず、気長に対応してあげようと思うことが、一番の治す近道かもしれません。もし、それでも治らないようなことがありましたら、一度ご相談くださいね。

Q:ワンちゃんに、トイレのため朝早くおこされるのですが、なにか対策はありませんか?
A:今回の回答は、しつけ教室の古田先生にご意見を伺いました。この質問は、子犬と、高齢犬でよく質問を受けますが、それぞれ分けて説明します。まず子犬ですが、理由として1:まだ子犬なので、成犬に比べておトイレの間隔が短いため、2:昨日の最後のおトイレから朝までが長いことが挙げられます。子犬は年齢が上がるにつれて、トイレの間隔も延びてきます。固体差はありますが、3ヶ月なら3時間、4ヶ月なら4時間がトイレのおおよその間隔と思ってください。対策としては、朝早いのなら夜遅くのトイレ出しをする。ただ子犬の場合は、人間の子供さんと同じ様にトイレトレーニングしなくてはいけないので、大変ですが、頻繁にトイレ出ししなくてはいけないですね。それと、自宅内での一人で出来るおトイレのトレーニングをするなどが挙げられます。次は高齢犬についてですが、1:朝方の冷え込みから来るもの、2:飲水量が多いこと、3:昨日最後のおトイレ出しから朝までが長いことが挙げられます。対策としては冷えからくるものだったら暖かい敷物を敷く。最後のトイレ出しから何時間かを見て、少しずつ早目に朝のトイレ出しをする。あるいは、昨日の最後のトイレ出しを遅くする。などが挙げられます。これ以外にもいくつか理由がありますが、高齢犬の場合では、いくつかの病気(腎臓の障害や、膀胱炎など)が隠れている可能性がありますので、症状が続くようでしたら、一度病院にご連絡くださいね。

Q:猫がトイレを利用しなくなったのですが、どうしてですか?
A:今回は、猫ちゃんに関する質問です。まず、大きく分けて2つあり、1つは生理的なもの、2つめは病的なものです。最初に生理的なものから説明します。原因としては@猫ちゃんの人数分のおトイレがないこと、A遊んでもらえないストレス、B猫側から見てトイレが清潔ではない、Cトイレの場所の移動、Dトイレの砂のメーカーの変更があります。対策としては、人数分のおトイレを準備すること、こまめに遊んであげること、おトイレの場所の移動や、猫砂を変えてしまってこのようなことが起きた場合には元に戻すこと、おトイレをこまめに掃除するということです。それと病的なものに関しては、一番多いのが膀胱炎で、何回もおトイレやそれ以外の場所でおしっこにしたり、座り込むけどおしっこが出ないといった症状が出ます。それと、もうひとつが腎臓の障害(腎不全)です。よくお水を飲み、元気食欲が落ちてきます。このような症状が出ましたら、治療が必要ですので、すぐにご来院ください。なお、それ以外にもいろいろな病的原因によってこのようなことがおきますので、なにか変わった様子等ありましたらいつでもご連絡くださいね。

Q:犬がよく人を舐めるようになったのですが、どうしてでしょうか?
A:今回の件については、しつけ教室の古田先生にお答えいただきました。よく舐める原因としては、1:遊んでもらいたい為の要求、2:好意を持っているための行動、3:舐められたときに飼い主が反応してしまう為、行動が強化されているということです。対策としては主に3つあります。まず1:舐めようとしたときに、無言で顔を背けてしまうことが挙げられます。これは実際行ってみると非常にかわいそうに思われるのですが、完全無視ではなく、犬が舐めることをやめてしまう程度でいいです。次に2:犬にリードをつけて、舐められないよう管理することです。これは特に大型犬で多いと思うのですが、顔を背けようにも舌が届いてしまうことや、非常に力が強く抑えきれない場合に有効と思ってください。具体的には、舐められるぎりぎりまで近づいて、顔に届かないようにします。その後1の回答と同じことをしてあげてください。大事なことは1,2どちらにも言えることなのですが、顔を舐めなくなったら、すぐほめてあげるという事です。これによって顔を舐めてはいけないのかな?とワンちゃんは学習してくれますので、きちんとほめることを忘れないでください。それと3:違う行動をとってみるということです。これは、毎回同じ行動をワンちゃんにしていると、条件反射も重なり、顔を近づけるだけで舐めてきてしまうため、そうなりそうでしたら、ボール投げをしてみたり、おもちゃなどで遊んであげることが必要となります。これも、遊んだ後、思いっきりほめてあげるとそちらのほうに夢中になって、舐める行為を抑えることが可能となります。以上が簡単な対応策となりますが、なかなかうまくいかないこともあるかと思います。もし上記を行ってみてもだめだった場合は定期的にしつけ教室(月末の日曜日)を無料にて行っていますので、直接古田先生にどのようにやってみると効果的か、いろいろ聞いてみるのもいいかと思います。もし、しつけのことで聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:なかなか痩せないのですが、いい方法はありませんか?
A:これは、以前に何回かにわたってお話しましたが、忘れている方が多いようなので、ポイントのみお話しておきますね。詳しくは下記に記載されていますので、一度熟読されることをお勧めいたします。ポイントは3つ@ドック(キャット)フードのみにすることA動物の前で、基本的にはご飯を食べないことB第3者(おじいちゃんや隣人など)が勝手におやつをあげてしまうことをどうやって抑えるのか? です。しかしながら、こうやってお話していても結局は我慢できずあげてしまう方が多いのが現状と思いますので、この場をかりてはっきりお伝えしておきたいと思います。それは肥満は万病の元ということです。今、動物の病気は確実に人間の後を追っています。ということは、将来的に難病がどの動物にも発生する可能性があるということです。それに後追いをかけているのが明らかな肥満です。人間でも証明されているように、糖尿病や関節の障害、ある種の腫瘍(癌)は明らかな肥満・食生活との関連が指摘されています。また、これにかかる治療費も動物とはいえ馬鹿にならないと思います。おそらく、太っている子を見るとかわいいと思われている方もいらっしゃるかとは思いますが、将来つけは必ず動物でもやってくると思ってください。そのときに動物医療費がかかって『獣医さんの治療費は高い』といわれても、それは正直半分ご自身がそのようにしてしまった結果と思われてもしょうがないかもしれません。人間を見てもわかるように年々医療費は増加しています。これは動物でも確実にやってきます。もし、少しでも動物の医療費を抑えたいとお考えでしたら、まず万病の元である肥満を解決しておくことがベストといえます。今回は少しから口になってしまったかもしれませんが、これは現実問題としてちゃんとお話しておかなければならないことと思い、お伝えさせていただきました。今後動物の健康を本気でお考えでしたら、今すぐ減量を実行してあげてください。なお、今回のことでご不明な点がありましたら、いつでもご連絡ください。

Q:よく足の先を舐めているのですが、どうしてですか?
A:この質問は、よく受けますので、きちんと回答しておきますね。これは足の先や裏に皮膚の炎症があっておきることで、指間炎というものを起こしているために痒くて舐めているということです。では、どうしてこのようなことがおきるかというと、原因はいろいろあるのですが、一番としてはマラセチアという真菌(カビ)による影響です。簡単に言えば人間で言う水虫のようなものと推測していただければいいです。なぜ、このようなマラセチアという真菌が増えてしまっているかということですが、主に環境要因や、体質的なものが関与していると思われます。具体的にはこの真菌は非常に湿気を好みます。よく患者さんが散歩から帰ってきた後等によく舐めるということを言われていますが、まさにこのように汗をかいたことが要因となっています。余談ですが、ワンちゃんは以前は汗をかかないといわれていましたが、最近は汗をかくことが実証されていますので、間違えないようにしてくださいね。これによって湿気がこもり、炎症を起こす要因ができてしまっていることがあげられます。ですので、散歩の後や運動後は、ワンちゃんの足を蒸しタオルなどで、きちんと拭いてあげて清潔を保ってあげることで、この病気の発生を少なくすることが可能になってきます。ひどい子では足の裏の毛を刈って、湿気をこもりにくくするなどの対応策が必要になります。完全に炎症を起こして足の裏が赤くなってしまっている子では、塗り薬が必要になります。まず、足の裏をよく舐めるようでしたら、足先や足裏が赤くなっていないか確認し、散歩後はよく拭いてあげて、それでも治らないようでしたら治療が必要ですので、病院まで連絡いただければと思います。もし、ご不明な点がありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:最近、散歩の際に芝生、道路、じゃりなどのところでおなかを上にして背中をこすりつけています。散歩が嫌なのか、それとも皮膚病なのか…どのような時にする行動でしょうか?
A:この質問に関しては古田先生(しつけ教室の先生)にご回答いただきました。自分にも参考になりましたので、皆さんもよく覚えておいてくださいね。

古田先生からの回答:
考えられるのはふたつあります。
散歩中だけということであれば,お散歩の中断、もしくは拒否が考えられます。飼い主さんとの関係を見直すべきだと思います。もうひとつは,犬は自分の臭いを消したい為によくある行動で、ゴミの臭いとか蛙とかミミズ等の死骸の臭いを身体にこすりつける事をします。シャンプーした後、人間にとってはいい臭いに感じても、犬にとっては不快な臭いだそうです。

ということだそうです。散歩中だけのことでしたら、散歩の時間を減らしたり、散歩コースを選んでみたりといくつか試してください。またもうひとつの自分の臭いを消したいということに対する対応策は、シャンプーを変えてみたりと臭いを変えることを中心に行ってみてください。いくつか対応ができるとは思いますが、もしいろいろ試してみて、変わらないようでしたら、しつけ教室をお勧めいたします。なお、さらに上記のようなしつけや行動に関してわからないことがありましたら、いつでもご相談くださいね。

Q:ワンちゃん・ネコちゃんの舌が出ているのはどうしてですか?
A:この質問は、たまに受けるのですが、答えはひとつ歯並びの問題と思っていただいていいです。具体的には、歯が舌に対する防波堤のようになっているということです。ですので、治療で歯を抜いたり、高齢で前歯がない子では、自然と舌の先端が出ている場合があります。これは、病気ではないのでご安心ください。しかしながら、歯が抜けるということは口腔内の状態があまりよくない可能性がありますので、もし気になる方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。それと、うちの子は歯が抜けていないけどそれでも舌が出てしまうという方がいらっしゃいます。このようなケースでは、顎の形成に問題があることが多いです。具体的にはシーズーに多いのですが、下顎が上顎よりも出てしまっている(アンダーショットといいます)状態ですと、よく舌が出ます。また、逆のケースで上顎が下顎より出ているケース(オーバーショット)でも同じように舌の先端が出ていることがよくあります。これも特に病気ではないのですが、正常な歯並びになっていないので、歯石が非常につきやすく、歯が汚れてしまっている子が多いですので、こちらの治療は必要になるかもしれません。いずれにしても舌が出ているということでは、すぐに病気に直結することはないのですが、もし、安静時で急にハーハーという大きな開口呼吸をしながら、舌が出ているようなケースでは呼吸器系の病気を起こした可能性が高いので、このような場合はすぐに病院にご連絡くださいね。また、今回の説明でご不明な点があったり、聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:雌犬は交配しないと、寿命が短くなるってほんとですか?
A:この質問もよく受けるのですが、結論から言えば根拠はまったくなく、一言で言えばうそといえます。しかしながら、かなりの方がこのような質問をされてきます。おそらくこのうわさの元は、単に偏見からきているのではないか?と思われます。具体的には、女の子では一度ぐらい出産を経験しないとかわいそうと思われる方の話しが、湾曲して、このような話になったのではないか?と推測しています。自分が調べた文献の中では、唯一交配した犬と交配しない犬での違いとして、子宮蓄膿症の発生時期に違いがあり、具体的には、交配していない子では平均発症年齢6歳、交配した子では平均発症年齢10歳という論文があるのみです。また、この論文からは、子宮蓄膿症の発生率での差はないようです。ひょっとすると、このあたりからも交配していない子では、子宮の病気が若いころから出やすいため、このようなうわさが立ったのかもしれません。いずれにしても、調べる限りでは、交配をする・しないが寿命に関係するというはありませんので、ご安心ください。むしろこのうわさを本当と思い、交配させて子供がいっぱい産まれ、貰い手がなくて困っていますという患者さんを多く聞きますので、本当に子供がほしいと思われる方以外は、交配を安易にはお勧めいたしません。ちなみに寿命が長くなる要因としては、先日報告した制限した食事を与えている子、避妊した犬などが報告されています。また去勢すると、ある種の腫瘍の発生率が低くなる等の論文もありました。もしご不明な点がありましたら、病院にご連絡くださいね。

Q:ワンちゃんの耳掃除は、定期的にしなくていいのですか?
A:この質問は、以前回答したのですが、この時期外耳炎が多くなってくると何人かの方に同様の質問を受けましたので、再度記載しておきます。結論から言えば、行わなくていいです。ワンちゃんと人の耳の解剖図は左図のようになっているのですが、人間と違ってワンちゃんの耳は長く、なお、ミニダックスやゴールデンレトリバーの様に耳がたれている子では、非常に湿気がこもり易くなります。このようなことが原因でワンちゃんの外耳炎は多いのですが、安易に綿棒で耳掃除を行おうとすると、垂直になっている部分の汚れしか取れません。それどころか汚れを水平部分の耳道に押し込んでしまって、かえって奥の外耳炎を起こしてしまう可能性が高いのです。ですので、基本的には耳にお薬をつけて、浮き出てきた汚れだけを濡れティッシュ等でふき取ってあげるだけでいいのです。よく患者さんから聞く話として、『なかなか耳掃除をやらせてくれなくて困っています』という相談ですが、私自身、犬の耳掃除を行って外耳炎がきれいさっぱり治ったという話は今まで一度も聞いたことがありません。結論としては、やるだけ無駄で、綿棒を見ると嫌がり、ワンちゃんが逃げ出すだけです。もし、ワンちゃんの耳が汚れていたり、臭ったりするようでしたら、早めに病院にご相談くださいね。

今月は質問がなかったので、犬の食事制限で、生存期間と年齢に関係した変化はどのように影響を受けるか?という面白い論文内容について記載しておきます。
方法は48頭のラブラドールレトリバーで、1つの群には、推奨量のご飯、もう1つの群には推奨の25%減のご飯をあげて、生存期間や病気の発生および血液データがどのように変化するかを調査した文献です。結果は食事量が少ないほうが、推奨食事量と比べて血液の脂肪分や血糖値が少なく、高齢疾患で出てくる病気も発生を遅らせることができ、しかも平均生存期間が延びたというものです。左のグラフが論文からのものですが、黒線が通常のご飯、点線が制限されたご飯をあげているラブラドールたちのグラフです。食事制限されている子達のほうが寿命が長くなっているのが分かりますね。(縦軸は生存している子のパーセンテージ、横軸は年齢を表しています。)皆さんもお分かりのように、今の日本社会は飽食の時代といわれています。また、食事を食べれないのはかわいそうといわんばかりにおやつをよく上げている方も多くいらっしゃると思います。その結果は上記のようになり、長く生きられず、病気で苦しんでしまう結果となってしまうかもしれません。これは人間のお医者さんからの格言ではありますが、『腹八分で医者要らず、腹十二分で医者足らず』とあります。今一度、健康ってなんだろうか?と思われてみてみるのもいいかもしれませんね。なお、ご不明な点がございましたら、いつでもご相談くださいね。

Q:犬や猫が草を食べるのはどうしてですか?
A:これに関してはいくつかの説があります。まず1:葉に含まれる葉酸を摂取するためです。これは肉中心のご飯を食べている子ですと、植物のビタミンが不足するため、それを補うためといわれています。続いて2:繊維分を摂取するためです。これも栄養素の問題ですが、食べ物の中の繊維分が少ないご飯をあげているとそれを補うための行動といわれています。それと3:楽しいからです。これは、この行動が癖となってしまってやめられなくなってしまっている可能性が指摘されています。次に4:寄生虫がいるからです。この可能性は比較的少ないのですが、先が尖っている葉を多く摂取すると、それに寄生虫が引っかかってでてくるかもしれないといわれています。最後に5:これはネコちゃんでですが、毛玉を吐くためです。先が尖っている草を食べると、その先端が刺激となって胃をつつき、それが刺激となって毛玉を吐き出すといわれています。それぞれの対処方法としては、ご飯にキャベツを少し加えることや、できるだけ草に近づかないようする、あるいは定期的な寄生虫の駆除を行うことが指摘されています。それとネコちゃんでは特に毛の長い子ではブラッシングを頻繁に行い、毛をなめさせないことが推奨されています。ただ上記に関しては、すべて説といわれていて、実は本当のことは、おそらくどこの施設でも研究されていないというのが現状です。ですので、上記すべての事を行っていてもやっぱり草を食べてしまうという子もいるとは思います。基本的には農薬がついていなければ、少量は食べても体にはあまり害はないので、大量に食べるようなことがないようにチェックしていただければ大丈夫と思います。もし、この点についての心配事や、聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:犬・猫にも血液型ってあるのですか?
A:もちろんあります。基本的には犬では9種類、猫では3種類あります。まず犬ですが、全世界的には13種類以上分類があるといわれていますが、日本の分類では9種類が一般的となっています。また輸血に関してですが、初回の輸血ではどの型のものにしても副作用は非常に少ないといわれています。これはワンちゃんが血液に関する抗体を初回に持っている子が非常に少ないことからといわれています。しかしながら1回輸血を行うと、抗体ができてしまいますので、その後はクロスマッチテスト(適合試験)を行わないと重篤な副作用が出て来る可能性があるといわれています。なお、血液型を事前に調べておいたほうがいいかどうかはいまだになんともいえないのが現状です。というのは、まだワンちゃんの血液型を調べることは一般的になっていないので、もし、自分の子だけしても他の合わせたい子が行っていなければ意味がなくなってしまうからです。血液型判定については今後の動物医療の状況次第とお考えいただくほうがいいかなと思います。続いてネコちゃんですが、A型、B型、AB型の3つに分類されます。ほとんどがA型と言われていて、他の2型はまれと言われています。なお、ネコちゃんの輸血はワンちゃんよりもはるかに初回でも影響が出やすいため、クロスマッチテストをきちんと行ってから行うことが多いです。なお、血液型判定についてはやはりワンちゃんと同じ考えと思っていただいていいと思います。もし、ご自身の飼われているワンちゃん・ネコちゃんで血液型を知りたいと言われる方がいらっしゃいましたら、外注で調べることは可能ですので、いつでもご連絡くださいね。

Q:交配・妊娠から出産までの注意点を教えてください4。
A:前回に続いての回答です。出産時の問題は特に初めての子で最も起き易いですので、該当する方がいらっしゃいましたら、十分読んでおいてくださいね。まず前回、陣痛24時間前に1度体温が下がるとお伝えしましたが、実際はそこから徐々に体温が上がり、通常体温になったときに陣痛が始まると思っていただいていいです。ですので、最初に計り間違えたのかな?と思ってもその後体温が上昇してきたら、間違いなく陣痛が起きると思ってくださいね。それと陣痛はほとんどが朝か夜起きますので、このこともよく覚えておいてくださいね。通常は陣痛前になると妙にそわそわしたり、まったく動かなくなったりと行動は様々です。そして陣痛が始まると、大きな声を出して力むようになります。スムーズに行くとそのまま袋状のものが出てきてその中に胎児が入っています。通常は頭から出ますが、約3割の子は後ろ足から出てきますので、逆子=異常ではないと思ってください。うまくいくと10分から15分ほどで胎児が完全に出ます。胎児が出ましたら人がタオルで口周りを中心として体全体をよく拭きます。このときに鳴き声が聞こえれば大丈夫ですが、声が出ないようでしたら呼吸をしていない可能性がありますので、胸部(肺)を刺激するようによく拭かなければなりません。また、へその緒に関しても胎児の体から約2cm残して、糸で縛ってきることも必要になるかもしれません。このあたりはちょっと難しいかもしれませんので、詳しくお知りになりたい方がいらっしゃいましたら、一度病院にご連絡くださいね。続いて2頭目は早ければ15分ほどで出てきますが、場合によっては2時間ほどたってから出てくることもあります。こんな感じで小型犬の場合は3〜4頭は通常出てきます。しかしながら中には陣痛微弱といってほとんど陣痛をおこさないケースや、胎児が子宮内で変な体勢になり、出てこられなくなるケースもあります。ですので、陣痛が始まり、袋が出てきてから30分経っても状況が変わらないというケースがありましたら、緊急に処置しなければならない状況になっていることが多いです。いずれにしても、初めての方は分からないことが多いと思いますので、一度病院を受診してみてくださいね。またそれ以外でも聞いてみたいことがありましたら、病院にご連絡くださいね。

Q:交配・妊娠から出産までの注意点を教えてください3。
A:前回に続いての回答です。まず頭数を確認した後は次の4つのことを行ってください。まず1:体温測定を行うこと(これば絶対と思ってください)。なぜかというと陣痛24時間前になると必ず体温が1度下がるからです。逆に言えば体温が1度下がったら、24時間後に必ず陣痛が起きるということです。これで備えが出来るということですね。よくあるのが、いきなり夜中の1時ごろに電話がかかってきて、『先生なんか陣痛が始まっているようですがどうすればいいですか?(>_<。)』
という電話が、たまにかかってきますが、もし帝王切開が必要だとするとこんな時間に電話が急にかかってきても対応できるかどうか分かりません。最悪母体ともども死んでしまう可能性だってあるわけですから、事前におおよその出産日が分かっていないと最悪なケースになるかもしれませんので、十分注意してくださいね。続いて2:環境をあまり変えないということです。これは、心配なので病院で出産をお願いしたいという方がいらっしゃいますが、急に環境が変わると不安からかまったく陣痛を起さなくなってしまう子がいます。このようなケースでは、院内ではまず産まないですし、逆にストレスがかかりやすい子ですと、子供を食べてしまう(子食い)ケースもあります。ですので、自宅で安心できる場所を確保しておいてあげてくださいね。続いて3:ご飯は成長期用に変え、少量ずつ与えるということです。これは妊娠中は栄養要求量が上がってくるのですが、ご飯があまり食べれないためです。いっぱい食べてしまうと、吐いてしまう子がいますので、注意してくださいね。最後に4;腹部の衝撃に注意です。これはワンちゃんが階段やソファーを上り下りしているときに、転んだりしてお腹に衝撃が加わると最悪流産になってしまう可能性があるからです。以上が主な注意点となっています。なお、次回で出産時の注意点などをお話しする予定ですが、もっとお話を聞いてみたい方がいらっしゃいましたら、いつでも病院にご連絡くださいね。最近また電話が多くなってしまって、つながりにくい状況もありますので、もしよろしければファックスかメールにて質問を送ってくださいね。

Q:交配・妊娠から出産までの注意点を教えてください2。
A:前回に続いての質問です。出産に関しては皆さん特に過敏になられる方がいらっしゃいますが、おおよその流れを覚えておけば問題は頻繁に起きるわけではありません。まず、妊娠55日ほどで一度御来院いただきレントゲンを取って何頭いるか確認します。この数によって今後の流れが変わりますから、これは絶対行わなければならないことだと思ってくださいね。なぜかというとお腹にいる赤ちゃんの数が少ないほど栄養が行き渡ってしまい、大きく成長してしまうため骨盤を通れなくなってしまうことが多々あるからです。具体的には、小型犬でしたらお腹の中に1〜2頭しかいない場合ではほぼ通過できなく、3頭でしたらそれぞれの赤ちゃんの大きさによって通過できるかどうかが分かれ、4〜5頭でしたら通常通過できる大きさとなっています。ですので、1〜2頭しか居なければ最初から帝王切開をお勧めするケースもあるということです。(しなければ出ないですからね)こういうことをいうと以前よくワンちゃんをお飼いになっていた方は、そんなことは絶対にないということをいわれる方がいらっしゃいます。これは犬種の違いからと思っていただければいいです。私も臨床経験そろそろ10年経ちますが、雑種犬の帝王切開は見たことも聞いた事もないです。しかしながら近年の人気犬種はすべてが小型犬となり、その中でも短期間で以前は大きなワンちゃんだったのを小型にしたのが原因ではないかと思っています。例を挙げると、ポメラニアンは以前は30kgあったといわれています。また、近年のダックスブームもこれに近い傾向があるのではないかと思っています。このような状況がバックグラウンドにあると、当然ワンちゃんたちへの歪みのようなものがどこかに出てくるといわれています。ですので、以前はワンちゃんは安産の神様といわれていたようですが、最近は聞かなくなってきているのが現状ということですね。こういうことから、レントゲンを取って、頭数を把握し、しかるべき対処をしなければならないと思ってくださいね。紙面の関係上続きは次回にお話しますが、もし聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:交配・妊娠から出産までの注意点を教えてください1。
A:この質問はよくワンちゃんで受けますので、ワンちゃん中心に記載したいと思います。なお、全部は記載できないので、何回かに分けてお話しますね。まず、ワンちゃんの発情は小型犬では半年に1回、大型になるにつれ7〜8ヶ月に1回と期間が延びていきます。また、年齢がたつほどこの間隔は伸びていきます。そして妊娠可能な年齢ということですが、経験上5〜6歳までが上限と思われます。しかしながら10歳でもきちんと生まれたという報告例もありますので、あくまで、参考値と考えてくださいね。また、発情時に出血が認められてから、約2週間前後が排卵日となります。大体ですが、発情出血して1週間ほどしてから病院に来ていただければ、膣の粘膜を採取して、検査すれば正確な排卵日をお伝えすることが出来ます。本来でしたらホルモンの測定を行えばもっと正確な診断が出来るのですが、時間がかかることと費用が結構かかる(下手をすると数万円かかります)ため、動物では粘膜採取による検査が一般的となっています。次は交配についてですが、排卵日の前後に2回行うことを推奨しています。具体的には5日が排卵日だとすると、4日と6日という感じですね。もし2回出来ない場合は排卵日当日行います。これでうまくいけばいいのですが、実際はワンちゃんの年齢や性格あるいは男のワンちゃんとの相性などが関係してきますので、うまくいかないケースも多々ありますので、1回でうまくいかないから、もうだめだとは思わないでくださいね。うまく交配してくれれば、1ヶ月ほどでエコー検査でわかるようになります。それからどんどん体重が増えていき40日を過ぎるころになるとお腹が少しずつはれて来るのが分かります。そして交配日から通常平均して63日で出産となります。この日数に関してはほぼ当たりますのでよく覚えておいてくださいね。なお、ブルドックは例外で通常58〜59日といわれていますから、間違えないでくださいね。紙面の関係上続きは次回にお話しますが、もし聞いてみたいことがありましたら、いつでもご連絡くださいね。

Q:ネコが急にトイレでおしっこをしなくなったのですが・・・?
A:この質問も比較的多く相談されますので、よ〜く読んでおいてくださいね。『ワンちゃんしか飼っていないから別に関係ないや』とは言わず、このようなことで困っている周りの方に教えてあげてくださいね。まずは原因の多い順として説明いたしますと、1:トイレの場所や材質またはネコ砂を急に変えたからというものです。おそらく一番多い原因ですが、ネコちゃんは神経質な子が多いので、ちょっと変わると急にしなくなり、ほかの場所に行っておしっこすることがよく見受けられます。ですので、これの改善策は出来るだけ前回のものに変えるか、ネコ砂でしたら少しずつ変えていくかで対応できますよ。続いて2:ネコちゃんの数が増えたからです。以前は増えてもこんなことは起きなかったけど・・・といわれる方もいらっしゃいますが、猫ちゃんは神経質ですので、愛称によってはすぐに行動に出るという場合が多いです。う〜ん!これって女性と一緒でしょうか?と思ってしまうのですが、あまり言うと私も周りから何か言われそうですので、これについては伏せておきましょう。いずれにしても、基本的にはネコちゃん1人にトイレ1つと考えてくださいね。最後に3:スプレー行動をしているということです。最後についてはちょっと違うのですが、雄猫にストレス(原因として、外に出さなくなったとか発情中の猫が近くにいるなどです)がかかると、垂直なもの(壁や柱など)に水平におしっこをかけることがよくあります。これがスプレー行動といわれているものですが、原因が分かっても、その原因を取り除くことがなかなか出来ないのが現状ですので、一番いいのは去勢をすることです。これで約7〜8割の子が改善したという報告があります。その他2〜3割の子に対しても、お薬やスプレー行動した場所にかけるスプレーなどによって改善がありますので、なかなか治らない方がいらっしゃいましたら、ご連絡くださいね。あと上記を試しても改善しないという方がいらっしゃいましたら、一度ご相談していただければと思いますので、いつでもご連絡ください。最近電話が多くて、なかなか対応が出来なくなってきてしまったので、出来ればメール等でご連絡お願いしますね。

Q:外耳炎の子でお耳の掃除は必要ですか?
A:この質問は、当病院に外耳炎でよく来院されている方には説明しているのですが、やはり多くの方から質問を受けますので、このニュースレターに記載しておきますね。結論からいえば、
外耳炎の子にお耳の掃除はしてはいけない
ということです。“えっ(゜O゜;)”といわれる方が多いと思われますか、実際は行っても治療効果には大して変わりなしか、最悪ひどくなってしまう(>_<)ことがあります。これはどうしてかというと、外耳炎というのは図にあるとおりに鼓膜Fより外側の炎症を示します。通常は、油汚れがひどく、綿棒で耳の奥から汚れが取れることはありません。むしろ返って、汚れを奥に押し込んでしまうことが多いです。しかも、炎症を伴っていますので、ほとんどの子が耳掃除を嫌がり、綿棒を持つだけでどっかに逃げていってしまう(^_^;ということが多いのが現状です。“でも先生、よく本では耳掃除をしなさいと書いてあるのですが・・・”といわれる方もいますので、よ〜く読んでおいてくださいね。今までは、耳のお薬は水溶性が多いということが最大の難点でした。ぴんときた方もいらっしゃるかもしれませんが、耳の汚れは通常油性ですので、耳をきれいにして、油汚れを落としてからでないとお薬の効果がでない(水と油は混ざらない)ということなのですね。ですので、汚れを取ってからお薬を付けるようにと本にも、また獣医さん(私じゃないですよ)も言っているということです。これちょっと考えると分かるのですが、なかなか気づかないことかもしれませんね。このことを真に受けて、一生懸命綿棒で汚れを取っている患者さんいらっしゃいましたが、“先生!耳掃除だけで大変!お薬なんて嫌がってつけれない!・・・”なんていわれていました(^_^;.ワンちゃんからすれば痛い耳を綿棒でこすられて、その上しみるお薬をつけるなんてことされているわけですから、当然といえば当然のリアクションなのですね。ですので、当病院では基本的に油性のお薬を使用していますから、お薬をつけるだけで効いてくれます。また汚れはマラセチアといわれている真菌が原因ですので、これをやっつける成分が入ったお薬を入れてあります。また、お薬をつけて軽くもんであげているだけで、汚れはそのうち浮き出てきますから、それをティッシュでふき取ってくれればいいだけということです。ちょっと長くなってしまいましたが、お分かりいただけたでしょうか?もし、まだ疑問や不安があるという方はいつでも病院にご相談くださいね。また、外耳炎の治療を行った患者さんの声もホームページに記載してありますので、一度ご覧になってくださいね。

Q:なかなか減量がうまくいかないのですが、どうすればよろしいでしょうか?3
A:前回に続いての回答です。今月はB第3者(おじいちゃんや隣人など)が勝手におやつをあげてしまうことをどうやって抑えるのか?について説明いたしますね。これについてもよくご質問を受けますが、即効性のある方法としては首にプラカードをかけてもらい、そのプラカードに・・・
〜ただいま減量中!!おやつは与えないように!!〜
と書いてみてください。この方法で、ほとんどのおじいちゃんや隣人の方が、おやつを勝手に上げることをやめてくれると思いますので、ぜひ試してみてくださいね。
なお、今回は3回に渡って減量について説明させていただきましたが、やはり一番大事なのは、この子の適正体重は何キロなの?ということをまず把握することが大事と思います。迷ったら、以前のニュースレターを読んでみてくださいね。なお、今まで書いたことすべてをやってみてもだめだったという方は、いつでもいいですので、ご相談くださいね。なお、最近電話が大変多く、つながりにくいときがあるかもしれないので、そのときはE-mailやFaxなどで、ご質問くださいね。

Q:なかなか減量がうまくいかないのですが、どうすればよろしいでしょうか?2
A:前回に続いての回答です。今回はどのように減量するかを中心にお話しますね。大事なことは、@ドック(キャット)フードのみにすることA動物の前で、基本的にはご飯を食べないことB第3者(おじいちゃんや隣人など)が勝手におやつをあげてしまうことをどうやって抑えるのか?について説明いたしますね。まず@についてですが、現在は犬・猫の栄養要求量に対する研究はかなり進んでいて、それに基づき各メーカーが作っていますから安心して、ドッグ(キャット)フードのみにしてください。続いてAについてです。これは自分の立場に置き換えれば分かるのですが、こんなことをしてたら我慢できるわけがありません。ですので、食事に関しては完全にワンちゃんと離れて食べる、あるいはしつけの一環としてですが、わざと一緒にいて自分たちが食べ終わってからワンちゃんのご飯を与えるということを行ってみてもいいと思いますね。いずれにしてもですが、まずは減量している子の前では基本的には食事をしない!これを原則と考えてください。残りの質問に関しては紙面の関係上次回にお伝えしたいと思いますのでご了承くださいね。

Q:なかなか減量がうまくいかないのですが、どうすればよろしいでしょうか?1
A:これは、以前からかなり多かった質問ですので、答えはひとつではないかと思います。ですので、自分の個人的な意見を中心にお話いたしますね。また、説明する量が多くなってしまいますので、何回かに分けて説明いたしますね。今回はまず減量前に考えることとして@思想の体重は?ということとA適正な食事量は?の2つを説明いたします。まず、@ですが、ワンちゃんの胸の部分を横から触って、肋骨が軽く触れる程度が理想的といわれています。これは特に毛の多いワンちゃんでは触ってみないと分からないことが多いですので、ちゃんとやってみてくださいね。またネコちゃんでは下腹部が触ってぶよぶよ(>_<)しているようでしたら、減量が必要と思ってください。つづいてAですが、これはドックフードの袋の裏に書いてある適性体重別食事量に対して1〜2割引いた量を与えるということです。なぜかというと、ドックフードは主にアメリカでのデータを参考にしていることが多いからです。日本ではアメリカのワンちゃんほど運動をしません。(というか、あちらは広大な土地の中で生活していますからね)ですので、そのまま記載されている量をあげると少しずつ太ってしまう可能性があるのです。これはあまり知られていないことですので、十分注意して食事量を決めてくださいね。次回からは、どのように減量するのがいいか説明いたしますね。

Q:うちの子が、よく吐くのですがどうしてですか2?
A:今回は前回に続いての回答です。吐く原因として生理的に多いものが2つあり、1つは食事の問題、もうひとつは胃液が逆流して吐いてしまうものとお話しましたが、今回は胃液が逆流して吐いてしまうというのはどうして起きるのか?についてお話をいたしますね。まずこれは朝食前によく吐くのに、それ以外はほとんど吐かないというものです。なぜ起きるのかというと、ワンちゃんは寝ているときにうつ伏せで寝ています。この体制では胃が圧迫を受けてしまい、十二指腸に胃液がうまく流れていかなくなります。そうすると朝起きたときに胃酸の影響でむかつきがおきてしまい、溜まっている胃液を吐いてしまうというものです。吐いてしまえばすっきりしますので、その後は何の問題もなくけろっとした顔をしています。ですので、もしこれが長引いてしまうようでしたら、お薬が必要になりますが、ほとんどの子はあまり長く続かないので、このまま様子を見てもらっても大丈夫です。おそらく生理的に吐く原因としては上記の2つが多いのですが、病的に吐くことも多いので、いつまでも吐いているようでしたら、また、朝食前によく吐くこともあるようでしたらご連絡くださいね。

Q:うちの子が、よく吐くのですがどうしてですか1?
A:吐く理由は様々ありますが、主に2つの原因からなります。1つは生理的な要因、2つ目は病的な要因からです。今回は実際の現場で多いもの(生理的な要因)について説明させていただきます。主な生理的な要因としては2つあり、1つは食事による問題です。(もうひとつは胃液が逆流して吐いてしまうというものですが、説明が長くなるので次回にいたしますね) こういうと誤解される方がいるのですが、決して食事の質だけの問題ではないので注意して読んでくださいね。これはあくまで自分の経験上ですが、よく吐くけどそれをすぐ食べてけろっとしているというような子の事についてよく相談を受けます。このようなケースでは、すごい勢いでご飯を食べてしまう、しかもドライフードを与えているという子に多いようです。ではなぜ吐くか?というと、一度に大量のご飯を食べても通過できる量は限られています。しかもドライフードはお水でふやかすとわかるのですが、水分を吸収するとかなり大きくなります。ですので、胃の中の大量のドックフードが、お水を飲むことによって大きくなるので、胃が耐えられなくなり、吐いてしまっていることが多いようです。もちろん質の問題によっても吐きますが、ほとんどは一度に大量のご飯を食べるという子に経験上多いです。よって、この様な子の治療は強制的にゆっくり食べさせるということになります。どうするかというと、朝ごはん1回分を3等分にして、これを5〜10分間隔で与えるという方法です。ほとんどの方が、ご飯を与えてもすぐに食べてしまい、どうすればいいでしょうといわれるのですが、この方法でしたら、確実にゆっくり与えることができますので、お勧めです。ちょっと説明が長くなってしまいましたが、お分かりいただけたでしょうか? でもまだよくわからないという方はいつでも病院にご連絡かメールを送ってくださいね。

Q:犬のワクチンは1年に2回打たなければならないのですか?
まったく必要ありません。
1歳未満の子を除いて、1年に1回でいいです。

Q:うちの子がよくいびきをかくのですが、どうしてですか?
A:これは軟口蓋過長症というものによっておきます。通常のどの奥には、気管(空気が入る管)と食道(食べ物が入る管)があります。これを互いにふさぐ蓋のようなものがあるのですが、ここに何らかの理由で伸びた(過長した)軟口蓋(上手を見てくださいね)があたってしまい、空気が通るたびにいびきのような振動音を起こすことでおきる生理現象です。これは短頭種(パグ、ブルドック、シーズーなど)に多いのですが、どうしてこのように伸びてしまうかというと一番の原因は肥満です。太ってしまうことによって、軟口蓋に脂肪がつきやすく、また、首周囲に脂肪がつくため、相対的にのどが細くなってしまい、軟口蓋が奥の蓋と触れやすくなってしまうからです。もし、ワンちゃんが最近いびきをするようでしたら、もしかしたら体重が・・・とまず疑ってみてくださいね。ただ、これがずーと続くと呼吸が苦しくなり、命にかかわる危険性もありますので、いびきがひどくなるようでしたら、一度御来院くださいね。

Q:動物にも保険があるのですか?
A:もちろんあります。今はおそらく7〜8社以上が保険を扱っています。その中では当病院では、アニコムを推奨しています。保険に入れるかどうかは、まず左記を御参照ください。また詳しくは、病院に資料がおいてありますので、御希望の方は取りに来てくださいね。

Q:フィラリアに感染してしまったらどのような治療をするのですか?
A:主に下記の2つが治療内容となります。もしさらに
詳しく知りたいと言う方は御連絡くださいね。
1:成虫を駆除する方法 
 a:カテーテル(血管内を通る細い管)で、心臓から直接取り出す方法
手術難易度が高いことと麻酔をかけなければならないので、あまり一般的ではありません。
 b:お薬で成虫を殺す方法
一度に成虫が大量に死んでしまい、この虫が肺の血管に詰まる(エコノミー症候群:血栓症のようなものです)ためあまりお勧めしていません。1〜2歳の若い子のみ治療対象です。(高齢ではこの治療に耐えられないから)
2:成虫の寿命を縮める方法
 一般的にはフィラリア成虫の寿命は4〜5年といわれています。これをお薬で縮めて、やっつけていく治療です。この治療を当病院ではお勧めしています。フィラリア成虫が1匹ずつ死んで肺の血管に詰まっても、1匹ずつなら体は耐えてくれますので、高齢の子でもある程度安心して治療が出来ます。しかしながら、高年齢になると、他の病気が隠れている可能性がありますので、きちんと血液検査を行い、治療に十分耐えられる体だということを確認してから治療に入ります。

Q:夏で食欲が落ちてきたため、人の食べるものをあげたら、それしか食べなくなってしまいました。どうやって元のドックフードに戻せばいいでしょうか?
A:このようなケースでは、その子が好きな食べ物の煮汁をドックフードにかけてください。それからまず、そのドックフードと好きな食べ物を混ぜて与えるのですが、最初は好きな食べ物9割:煮汁をかけたドックフード1割で与えてください。それから少しづつドックフードの分量を増やしていきながら、好きな食べ物を減らし最終的には煮汁をかけたドックフードのみにします。その後はその煮汁の量を少しづつ減らしていき、最終的には元のドックフードのみにするというやり方で与えてみてください。ほとんどのケースでは、この方法でうまくいくのですが、もしうまくいかないようでしたら、お電話くださいね。なお、好きなご飯9割:煮汁なしのドックフード1割でもいいです。どちらでも好きな方法でがんばってみてくださいね。

フィラリアのお薬が安いのですが、大丈夫ですか?
A:効果にまったく問題はありません。ちなみに当病院に御来院いただいている患者さんで、去年11月まできちんと毎月お薬を飲ませていただいている子の血液検査を100〜200頭は行いましたが(希望者のみ)、一人も感染している子はいませんでした。御安心して今後もお薬を飲ませてあげてください。なお、それでも不安だという方は、その方のみフィラリア予防薬の料金設定を上げさせていただきますので、いつでも御遠慮なくおっしゃってくださいね。

うちのワンちゃんがよくお尻をこするのですが、なぜですか?
A:これは肛門腺というものが、溜まってしまっておきることです。この絵は、後ろから見た肛門を中心として描いてある絵です。肛門を中心として4時と8時の方向に2つ袋があります。(実際は皮膚の下にあって、肉眼では見えないです。)これはイタチやスカンクも持っている悪臭を放つ一対の分泌線で、ここにウンチとは違った液体が溜まってしまいます。絵には記載していないのですが、この袋の周囲には外肛門括約筋という排便をするときに踏ん張る筋肉があり、その筋肉が縮まると中の液体が出てきます。通常は排便時と一緒に袋の中の液体が出てきます。しかしながら、小型犬では筋肉量が少ないため、排便時にうまく液体が出ずに、溜まってしまう傾向があります。そうすると上図の左のような腫れている袋になり、これでもでないと右図のように破裂してしまうことがあります。通常は溜まっている時点で、違和感が出てきて、お尻を地面にこすりつけるようになります。溜まってしまっている状態でしたら、絞ってあげる事でよくなりますが、破裂してしまうと手術が必要です。ワンちゃんによっては1ヶ月に1回絞ってあげることが必要な子がいますので、もし地面にお尻をこするようなことがありましたら、早めにご来院くださいね。

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