静岡県袋井市 あいの動物病院 腫瘍(ガン)が悪化する要因は低酸素(酸素欠乏)ということをご存知ですか?

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悪性腫瘍 がん ガン 癌

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■ 診療日
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Tel:0120−101−749
静岡県袋井市高尾85−5

 

 

 

症例2 多発性線維性骨異形成症が疑われた犬の治療例

 

 

 

 

 

     

    この子は1歳11か月の

    ゴールデンレトリバーで男の子です。

    だんだん足を痛がって

    つかなくなってきたということでした。

 

 

 

経過(治療前レントゲン検査)

 

 

レントゲンを撮ると、

薄くなっていることがわかります。

これは、骨が溶けているという所見です。

 

 

 

治療前CT・MRI検査

 

   骨溶解病変

大腿骨にも病変あり

名古屋動物医療センターにて撮影

 

 

      レントゲン・CT・MRIから脛骨骨溶解+大腿骨にも

      病変があることがわかります。

 


 


 

 

 

3DCT画像

 

外側課

内側課

 

 

 

 

      

      3DCT処理で見ても、大腿骨・脛骨が多発的に脱ミネラル化している事がわかります。

 

 

 

 

脛骨溶解部断面CT画像

 

 

      脛骨溶解部を断面で見てみると、皮質が完全になくなっていることがわかります。

      この部位より、組織生検を行いました。

 

 

 

病理検査:診断不可

 

 

 

病理検査:診断不可 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

病理検査:診断不可 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

病理検査:診断不可 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

 

 

 

 弱拡大像
  

  骨梁間に非上皮性細胞の

  単一細胞群の増生

中拡大像
  

  紡錘形細胞が流れるような

  模様を形成しながら増殖

強拡大像
  

  増殖細胞は概ね紡錘形

  核は腫大し、

  明らかな異型性は認められず

 

 

 

 

      これらの所見よりこの時点での鑑別診断としては、

      ・多骨性線維性骨異形成症

      ・高分化型線維肉腫

      ・線維芽細胞性骨肉腫等

      があげられるものの、いずれも決め手に欠きました。

 


 


 

 

 

      通常このようなケースですと、内服(痛み止め)で経過観察し、

      レントゲンにて骨溶解の程度を診ながら治療方針を考えるか、

      残念ながら断脚のどちらかと思います。

      この時点では、前癌状態の可能性もありと判断し

      すぐに治療を行います。具体的には以下の項目を行いました。

 


 


 

 

      治療内容

 

 

 

      1:大量自家血オゾン療法 (別名:血液クレンジング)

 

      2:血液紫外線療法 (別名:血液フォトセラピー)

 

        上記どちらも1週間毎併用

 

      3:高気圧酸素療法(酸化療法3カ月後よりスタート)

 

酸化療法を何回か行うと、下写真のように血液が酸素化されているのがわかります。

これはどちらも採血直後でオゾン等を反応させる前の状態です。

 


血液クレンジング・フォトセラピー前

血液クレンジング・フォトセラピー8回後

 

 

血液クレンジング・フォトセラピー前 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院 血液クレンジング・フォトセラピー8回後

 

 

 


治療経過レントゲン


治療前

治療3か月後

治療8か月後

 

 

 

治療前 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

治療3か月後 静岡県袋井市 動物病院 あいの動物病院

 

 

治療前

治療1年2か月後

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 治療前(上外側課・下内側課)

治療1年3カ月後

 

 

 

 

 

 

 

 

    3DCTでも、大腿骨・脛骨共に骨の状態がよくなっているのがわかりますね。

 

 

 

 

 

治療前

治療1年3カ月後

 

 

 

    治療後は骨増殖が認められておりますが、まだ完全とまではいかないことがわかります。   

         このような治り方は、通常腫瘍とは異なる可能性があると判断し、線維性骨異形成症

         の可能性が高いと判断しました。 

         この病気は、獣医領域での報告が少ないのですが、

         人医学ではまれに骨肉腫への移行が認められております。

         ですので、今後も治療継続が必要と判断されました。


 


 

 

 

      治療前はほとんど足をつくことがありませんでした。

      治療3か月間は少しずつ様子はよくなっていったのですが、

      実感が乏しかったため、その後は高気圧酸素療法を併用いたしました。

      併用後は非常に経過良好です。

      下記動画は治療7カ月後の様子です。