ここでは、実際の治療内容である酸化療法を説明いたします。

詳しくは私の恩師である渡井健男先生が主催しております

酸化療法研究会のＨＰ（http://jsom.jp/）をご覧ください。

酸化療法とは、少量の酸化ストレスを与えることによって

自前の持つ抗酸化力を強化する治療法です。

効果として簡単にまとめると、以下6つとなります。

・

体内の酸素化　　　　　

　　2,3DPGの増加

・

抹消血流の増加　　　

　　一酸化窒素NOの放出

・

免疫機能向上　　　　　

　　サイトカイン放出

・

細胞活性化　　　　　　

　　細胞内ATP増加

・

抗酸化力向上 　　　　

　　SOD等の増加

・

基礎代謝の亢進　　

　　サイロキシン分泌促進

上記を簡単に説明すると、血液ドロドロをサラサラにして

全身の血行を良くし、組織を活性化することで、体を良好な状態に保つということです。　

続いて酸化療法の種類ですが、主なものは以下となります

１

オゾン療法 （Ozone therapy）

２

血液フォトセラピー （Photo oxidation therapy）

３

過酸化水素点滴療法 （Hydrogen peroxide therapy）

１　オゾン療法の主なものは３つとなります（軟膏・オゾン水除く）

 Ａ：

 大量自家血オゾン療法（別名：血液クレンジング）

　　採血した血液とオゾンを直接反応させ、

　　オゾン化した血液を体内に戻す方法です。

　　使用する道具は、以下にもありますが、

　　基本的にオゾン耐性の器具を使用します。

 血液クレンジングに使用する道具

血液クレンジング動画

 Ｂ：

オゾン注腸法

　　オゾンガスを直接直腸内に入れる方法です。

　　理論的には腸粘膜の水分とムコタンパクとオゾンが反応して

　　活性酸素と過酸化脂質代謝物になるといわれています。

 オゾン注腸法に使用する道具

 オゾン注腸法動画

 Ｃ

オゾン皮下注射法

　　オゾンガスを直接皮下に注射する方法です。

　　直腸注入を嫌がる子には、この方法を行う場合があります。

 オゾン注射法に使用する道具

オゾン注射法動画

 本体

 道具

  !

血液フォトセラピー動画

過酸化水素点滴道具

 濃度チェッカー

上記が主な酸化療法となります。

悪性腫瘍の場合は、血液クレンジング+血液フォトセラピーを

併用して治療にあたることが多いです。

治療を行うと、下図のように採血直後の血液色が変わってきます。

これを見ると、非常に酸素化されていることがわかりますね。

この状況に伴い、臨床症状の改善が認められる症例が多いです。

また、実際の犬の症例で腫瘍内酸素濃度が上がるかどうか

確認したのが、下記のグラフです。

犬の前立腺悪性腫瘍で行いましたが、

血液クレンジング・血液フォトセラピーどちらも上がっております。

経験上は、それぞれ単独よりもどちらも併用した方が

効果がいい実感があります。

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