高気圧酸素治療（HBOＴ Hyperbaric oxygen therapy)とは、

大気圧よりも高い気圧環境の中で、高濃度の酸素を吸入させることによって、

病態の改善を図る治療法です。

　　　　　　　　　　本体　　　　　　　　純酸素発生器

　　　　大型犬入室時

小型犬では2人上下で入れます

日本国際健康気圧協会が定める規則は以下となります。　　　　　　　　

 この規則からすると、当病院では、ｍＨＢＯＴとなります。

 　厚生労働省直轄管理

・HBOT　Hyperbaric oxygen　therapy for emergency 　

　　救急用高圧酸素治療・気圧2〜6・高山病、潜水病、

　　一酸化炭素中毒など救急医療従事者（含救急救命士）・医師

・mHBOT　ｍild hyperbaric　oxygen therapy 　

　　弱高圧酸素治療・気圧1.75±0.5・救急医療への緊急対応・輸送並びに

　　それに準ずる行為・医療研究ならびに特殊医療救急医療従事者（含救急救命士）

　　医師

研究課題としての準医療器具

 ・HBAT　Hyperbaric air therapy 　

　　加圧空気治療・気圧1.05〜2・諸種医療ならびにリハビリ用具としての模索研究 　

　　（例：循環器系疾患、骨代謝疾患、骨折、創傷、褥瘡、皮膚科疾患、眼科疾患、

　　　　　　癌、免疫疾患など） 　

　　スポーツ医学研究医師・国家認定資格保有者・医学領域研究者（博士）・

　　スポーツ医学研究・従事者

健康用具としての加圧空気ヘルスケアーチェンバー　Health Care Chamber【HCC】

・HBAC　Hyperbaric air care

　　加圧空気圧1.0〜1.3　大衆汎用健康用具 　スポーツ選手トレーニング、 　

　　フィットネスクラブ、エステなど。HCC操作有資格者

　　　　　　高気圧酸素療法による酸素化の理論は以下の図となります。

　　　　　　具体的には、血液内の溶解型酸素を増やします。

　　　　　　酸化療法は、結合型酸素（赤血球と結合）を増やします。

　　　　　　ここに治療の違いがあります。

　　　　　　要は、高気圧酸素療法は即効性があっても持続性がないのですが、

　　　　　　酸化療法には持続性があるということです。

　　　　　　　　犬高気圧酸素療法のベイシックスタディは以下になりますので、

　　　　　　　　ご興味のある方はご覧ください。

　　　　　犬前立腺癌で高気圧酸素療法のみで治療を行ってみた結果が以下となります。

　　　　　膀胱の位置に着目すると腫瘍が一回り小さくなっているのがわかります。

高気圧酸素療法前

高気圧酸素療法3回後

腫瘍と血管

　　　　　私の推論ですが、高気圧酸素療法によってacute hypoxia（特に間質内圧）が　　　　　　

　　　　　改善（リンパの排出）されて縮小したことが考えられます。

　　　　　しかしながら、この治療の欠点は即効性があっても持続性が低いので、

　　　　　より持続効果を高める酸化療法との併用を当病院では行っております。

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