あいの動物病院治療成績2
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ゴールデンレトリバーの創外固定(骨折整復)の1例
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いろいろな目の病気の治療例
根尖膿瘍(歯の根に膿が溜まる病気)の治療例
耳血腫の治療
子犬のスイマーパピーシンドローム
指先の外傷に皮膚移植を行った猫の治療例

このページでは、頚部(首)に発生した椎間板ヘルニアの
外科と内科それぞれの治療例を記載しています。
椎間板ヘルニアとは?
よく椎間板ヘルニアという言葉は出てきますが、これって何ですか?という質問を受けますので、図に記載しておきます。背骨の骨と骨の間には、クッション(車でいうショックアブゾーバー)があります。これを椎間板というのですが、これが何らかの原因で神経側に飛び出てきてしまい、神経を圧迫することによって痛みを生じる病気です。原因はいろいろありますが、やはり犬の種類によって非常にばらつきがあり、ミニダックスとビーグルは他の犬と比べて圧倒的に発生が多いです。
初診時の様子(内科治療例)
この子は、14歳のシーズーです。1〜2ヶ月前からよろよろするようになったとのことで来院されました。写真のように自力での起立はほぼ不可能で、両足がクロスしています。このクロスしていることが神経疾患を非常に強く疑わせる所見です。
頚部をサポートした包帯とその内容 (内科治療例)
基本的には、経過が長いため、外科治療をお勧めしたのですが、患者さんのご希望で、内科的治療を優先して行うことになりました。このように頚部(首)に問題がある場合では、むち打ち症の治療時のように首に包帯を巻いて保護しますが、中にレントゲンフィルムの一部を入れて硬くし、首が曲がりにくくするようサポートします。(上記写真は2ヶ月装着したあと、取り外したときに取った写真ですので、ちょっと汚れています)
頚部包帯を2ヶ月装着した後の様子 (内科治療例)
初診時から包帯を装着し、様子を見ていたところ、約1ヶ月後の状態ではよたよたしているけれども歩けるようになり、2ヶ月たった状態(上記写真)では、ほぼ普通に歩ける(患者さんの話では、全盛期の約8割ぐらいまで回復)ようになりました。今は包帯を取ってありますが、ほぼ問題ないとのことです。この椎間板ヘルニアに関しては、痛みが軽度でしたら、内科療法ですが、痛みが強ければ、外科療法を行います。もし、だんだんとふらつきが増してくるような状況になりましたら、おそらくこの病気が考えられますので、一度ご相談くださいね。
初診時の様子(外科治療例)
この子は、中年齢のシーズーです。1ヶ月前から体のどこかを痛がるようになり、ひどくなるとのことで来院されました。初診時より椎間板ヘルニアを疑い、内科治療していたのですが、症状の改善がないことから手術となりました。写真のように痛がって立つこともできない状態です。
脊髄造影所見(外科治療例)
手術は椎間板を摘出して、神経の痛みをとってあげることが目的となります。まず、脊髄造影を行って、どこに病気の場所があるか特定します。すると、拡大図にあるとおり、第2〜3頚椎間に、下から圧迫を受けているような所見が出ました。これが典型的な椎間板ヘルニアの所見で、ここに圧迫病変があるということがわかります。
手術所見(外科治療例)
手術は頚部腹側(喉仏のあるほう)から骨にアプローチしていきます。ここまでには、神経や血管、気管および食道などがあり、慎重に剥離していきます。まず、骨に到達後場所の確認を行い、造影検査から割り出した場所の直上を掘っていきます。ここがこの手術の一番難しいところで、掘る位置がずれると、椎間板物質が取れないばかりか、神経の横にある大きな静脈を傷つけてしまい、最悪出血多量でなくなってしまう可能性もあります。ここは十分に時間をかけ、慎重に行い、椎間板を摘出していきます。
摘出した椎間板と手術後の処置(外科治療例)
これが、摘出した椎間板ですが、ほんの3mmほどでした。たったこれだけのために立つこともできず、非常につらい思いをしてしまっていました。手術後は、念のため頚部に包帯を巻き、首を保護しています。今回は手術時に作成した穴がちょっと大きかったため、包帯処置を行いましたが、小さい穴ですめば、このような処置は行いません。
術後のレントゲンと経過(外科治療例)
この手術では、大きく穴を掘ってしまうと、その後頚部の安定性が取れなくなってしまって、頚椎脱臼を起こしてしまう可能性があります。今回はちょっと穴を大きく掘ってしまったので、包帯処置を行い、様子を見ていたのですが、経過は良好で、レントゲンでも穴がふさがってきているので、状況を見て、圧迫包帯を取りました。
術後4ヶ月目の様子(外科治療例)
経過は良好で、普通どおりに立てるようになり、元気に生活できるようになりました。このように手術がうまくできれば経過は良好です。しかし、内科的治療でも通常通りの生活をおくることができるようになった子もいますので、どちらがいいかは、治療の反応によります。いずれにしても、もし、体のどこかを痛がっているようでしたら、この病気が一番疑われますので、すぐにご来院くださいね。
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